採用ブランディングとは
採用ブランディングとは、自社が選ばれる理由を明確にし、求職者が触れるすべての接点で一貫して伝える活動です。
目的は、給与や勤務地といった条件だけで比較される状態から抜け出すことにあります。仕事内容や働く環境に納得して入社した人は、他社の条件に左右されにくくなります。
混同されやすい言葉との違い
- 採用広報
- 自社の情報を発信する活動です。採用ブランディングのうち、社外に向けて伝える部分にあたります。
- 採用マーケティング
- 求職者を集めて応募まで導くための導線設計です。母集団の形成と応募までのプロセスに重きを置いています。
- 企業ブランディング
- 顧客や取引先も含めた企業全体のイメージづくりです。採用ブランディングはその一部です。
- インナーブランディング
- 社内に向けて理念や価値観を共有する活動です。外に発信する内容と社内の実態を一致させるために欠かせません。
なぜ今、採用ブランディングが必要とされているのか
厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2025年度(令和7年度)平均の有効求人倍率は1.20倍で、前年度の1.25倍を下回りました。数字だけを見れば、採用の競争は落ち着いているように見えます。
ただし、この指標はハローワークにおける求人と求職の需給を示すものです。同年度の内訳を見ると、有効求人数は前年度比4.1%減、有効求職者数も0.7%減となっており、求職者が増えたわけではありません。
倍率が下がっても採用が楽になったと実感できないのは、このためです。向き合う必要があるのは求人の数ではなく、数ある求人のなかで自社が見つけられていない、あるいは見つけられても選ばれていないという状態です。
採用ブランディングに取り組む3つのメリット
条件以外で選ばれる理由をつくれる
仕事の中身や社風といった、給与や勤務地以外の点で選んでもらえるようになります。
応募の質が上がりやすくなる
何をしている会社かを理解したうえで応募が集まり、選考で認識のずれが起きにくくなります。
入社後の定着につながりやすくなる
入社前と入社後の職場のギャップが小さくなり、早期離職が起きにくくなります。
採用の負のループと好循環
多くの企業が、次のような負のループに陥っています。
媒体を増やして応募を集めても、仕事の中身を知らないまま入社した人は、ミスマッチから早く辞めてしまいがちです。人手が足りない状態は変わらず、再び募集をかけることになります。
採用ブランディングが目指すのは、この流れを好循環へ転換することです。自社の魅力に共感した人材が集まれば、媒体を増やし続ける必要がなくなり、採用費を下げることにもつながります。
重要なのは、この循環が一巡して次につながる点です。社員が自社の良さを語ると、その言葉のなかに、何が自社の魅力なのかが現れます。それが次に伝える魅力の材料になります。
負のループを費用の面から詳しく見たものは、このあと別のページで公開します。
採用コストが上がり続ける理由と、下げるための3つの方法
採用ブランディングの進め方5ステップ
採用ブランディングを進める方法を、5つのステップに分けて説明します。
ステップ1 現状を把握する
応募数だけでなく、書類選考の通過率、面接辞退率、内定承諾率まで段階ごとに数字で確認します。
ステップ2 届けたい相手を決める
年齢、経験、いま何に困っているかまで具体化し、発信する相手を明確にします。
ステップ3 伝える価値の軸を決める
社員へのヒアリングから選ばれている理由を探し、届けたい相手に最も響く価値を1つに絞ります。
ステップ4 発信する接点で軸をそろえる
求人票、採用サイト、SNS、面接まで、媒体に合わせながら中心となるメッセージをそろえます。
ステップ5 反応を見て改善する
どの段階で離脱が起きているかを数字で確認し、次に改善すべき接点を決めます。
採用ブランディングでよくある失敗
見た目だけを変えてしまう
採用サイトを作り直し、写真も撮り直したのに応募が変わらない、というケースがあります。伝える内容を決めないまま器だけを変えても、求職者が受け取る情報は変わりません。順番としては、ステップ3の価値の言語化が先です。
外向きの発信と社内の実態が合っていない
発信と実際の職場がずれると、早期離職につながります。外部へ公開する前に社内へ共有し、社員の反応を確かめます。
反応がないと媒体を増やしてしまう
軸が定まらないまま媒体だけを増やすと、中身の薄い発信が分散し、運用負担ばかりが積み上がります。
短い期間で判断してやめてしまう
採用ブランディングは発信を続けることで積み上がります。応募数より手前の到達範囲や流入数も確認します。
採用ブランディングの成功事例|何を、どの順番で変えたのか
これまでに支援した企業のなかから、まず1社の取り組みを、変えた順番がわかる形で紹介します。
業種 放送・メディア業
取り組む前の状態
求人媒体に掲載しても応募が集まらず、集まっても事業内容の理解が浅いまま選考に進んでいました。
- 伝える価値を1つに絞った
社内へのヒアリングを通じて、求職者に伝えるべき価値を「制作の現場で実際に何が起きているか」に定めました。
- 求人票では伝わらない魅力を発信した
仕事の裏側への密着、社員インタビュー、新卒向けの内容を軸に、制作現場と社員の姿をInstagramで発信しました。
- 興味を持った人の導線を1本に整理した
プロフィールから採用ページへの導線を1つに整理しました。
結果
HP経由の応募率が前年比180%
成果につながった理由
発信するテーマを絞り、SNSでも採用ページでも同じことを伝え続けたからです。
人材・アウトソーシング業
仕事の裏側や社員インタビューをTikTokで発信し、LINEでの応募者フォローまでを1本につなぎました。6か月の運用で、毎月47件以上のエントリーがありました。
保育・教育業
TikTok LIVEで職場と働く人を公開し、プロフィールから採用フローへ進める導線を構築。採用費を3,000万円削減しています。
3社に共通していたこと
応募までの導線が明確であることと、仕事の内容や社風が分かる投稿によって実際に働くイメージを持ちやすくしていることです。
※ 企業名は非公開のため、業種のみ掲載しています。数値は2026年4月時点のものです。SNSが採用ブランディングに効く理由
SNSは、ステップ3で定めた価値を継続的に届けるチャネルとして有力な選択肢です。
転職を考えていない潜在層に届く
求人媒体とは異なり、求職活動をしていない人のタイムラインにも自然と流れてきます。
求人票だけでは伝えにくいことを補える
働く人の表情や職場の空気を動画で見せ、ステップ3で定めた価値を誤解の少ない形で届けられます。
発信が資産として残り続ける
SNSの投稿はアカウントに残り、ステップ3で定めた価値を続けるほど蓄積できます。
SNSでの発信から応募者への対応までを代行しているのがネクスカです。対応できる業務の範囲は、このあと別のページで公開します。
SNS採用代行とは|できること・できないことを正直に書きます
採用ブランディングの支援会社の選び方
外部の会社に依頼する場合、どの会社が優れているかではなく、自社にどの支援が必要かを見極めるための軸が必要です。
軸1 支援の対応範囲
価値の言語化、制作、応募者対応のどこまで含むかで、社内に残る作業量が変わります。
軸2 何を成果と定義しているか
発信、応募、採用のどこを成果とするかを確認します。
軸3 社内で必要になる工数
素材提供や確認を含め、月に必要な時間を契約前に確認します。
軸4 発信の受け皿となる導線まで対応しているか
採用サイトや応募者への連絡をどちらが持つのかを確認します。
軸5 費用が発生するタイミング
月額型と成果発生時に支払う型のどちらが採用計画に合うかを見ます。
この5つの軸で見ると、ネクスカが担当するのは、伝える価値の言語化から発信、採用LPの制作、応募者への対応、面接の日程調整までです。成果地点は投稿の数でも応募数でもなく、内定承諾に置いています。
ネクスカの支援内容
ネクスカは、SNSの企画・制作・運用から採用導線の設計までを一気通貫で支援する、完全成果報酬型のSNS採用代行サービスです。
対応する業務
- 企画・構成
- 撮影
- 編集
- 投稿
- 分析・改善
- 採用LP制作
- LINE構築
- 応募者対応
- 面接調整
貴社にお願いするのは、撮影へのご協力と内容のご確認が中心です。自社で同じ運用を行う場合は月80時間ほどかかりますが、ネクスカを利用した場合の社内工数は月4時間です。
お申し込みから初回投稿までは最短2か月です。
これまでに累計100アカウントを運用し、600名の内定承諾につながっています(2026年4月時点)。
業種ごとの取り組みと数値の変化は、このあと導入事例のページで公開します。
導入事例|業種別に、何をしてどう変わったか

